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カシミ家の部屋 どんぐりの育て方
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どんぐりの株分け?
昨日のかばさんからの質問
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うちのどんぐり、先端が蒸れ(枯れ?)で行き場がなくなったのか、
10本中3本が根元から新しいのが生えてきてます。

質問ですが、どんぐりって株分けできるんですか?

あと1ヶ月~2ヶ月で休眠期に入ると思うんですが、そのときに鉢に4本あるのを1本ずつ植え替えようと思うのですが、そのときについでに根元から生えてきてるやつを分けようかなあと考えてます。

植え替え・株分けでアドバイスあればよろしくお願いします。
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どんぐりって
一度枯れたか?と思っても
下から新しく生えてきたりしてたくましいですよね。
そんなしぶとさが、わたしゃあ好きです。。

さて。
わたくし、アドバイスするほど
物知り博士じゃなんだけど…と思いつつ
また例によってわかる範囲でお伝えするッス。



まず最初に、質問の整理をしたいんですが

1)株分けはできるのか?
2)休眠期に入ったら
3)生えているやつを分けて植えたいので
4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
…とのことですが、




1)株分けはできるのか?
結論から言うと、どんぐりなどの樹木は「株分け」はできません。と言うか…「株分け」とは蘭や宿根草で株を増やす方法なんだけど……って「株分け」で画像検索したほうがわかりやすいかも。


09091301
(A)が樹木の幹と根の生え方
(B)が草本類の葉と根の生え方
すごーく大雑把な言い方だけど、
植物は地上と地下が線対象なカタチをしているんですね。

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ちなみにどんぐり(落葉広葉樹)などの樹木は
上へ上へと大きくなって光を独占しようとします。
それに比べて草本類は
ヨコへ領地を増やして仲間を増やし光を得ようとします。
まぁ、それぞれの生き残りの戦略ですね。

09091303
で、(B)の草本類の中でも宿根草などは
タネで子孫を増やすこともできるけど
「根茎」が横へ伸びて、新しい芽を出し
子孫を増やすこともできるわけですね。

09091304
理屈的にはこんな感じで増えていきます。
で、何かの拍子で点線のところで根茎が切れても
それぞれは生きていけるような草なんですが
そういうやつで「株分け」ができるんですね。

09091305
実際にはこいつをバキッと割ったり
ハサミで切って分けるんですがね。

で、「根元から新しいのが生えて来てる」とのことですが
例えば

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こんなやつの

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幹から新しい芽が出てたり
(低い所の芽が動き出したパターン)

09091308
こんな感じに

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まん中がいったん枯れて、新しいのが生えてきたり
(地下から新しい幹として生えているように見えるパターン)

…と地上部のカタチは別に見えるけどけど
たまたま生えて来た所が違うだけ。
つまり、こいつは生きようとしぶといだけで
子孫を増やそうとしているワケではないんですね。

まぁ、植え替えのときに根を見てもらえればスグわかるんだけど
どんぐりは(B)のような根の生え方をしてません。
(A)のような感じです。
なので物理的に「株分け」するような根の作りになっていません。
1本ずつそのまま植え替えることになると思います。






…質問の続き。

2)休眠期に入ったら
かばさんのお住まいの場所にもよるんですが、わが家(東京23区内)では、休眠するのは実質12月下旬になってから、のようです。1~2ヵ月ではなく、3ヵ月ほど待たなければいけないみたいです。

3)生えているやつを分けて植えたいので
休眠期に入ってスグより、休眠あけ間近(芽が動き出す直前)のほうがいいと思いますよ。具体的には3月頃。

4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
植え替えのときに、根と枝や幹を整理するといいと思います。
弱剪定はいつでもいいけど、
大きな剪定は休眠しているときのほうが
ダメージが小さいから、らしい。

まぁ、仕立て直すつもりがなければ
そのまんまでもいいと思うけど、
仕立て直したい場合は植え替えるときがチャンス
ということですね。






で、苗床に植えているどんぐりだけど

09091310
このように
大きな鉢や、苗床に植えておいたどんぐりの根は
制限がないこともあって
きっと好き放題に伸びていると思います。


地上部は…

09091311
①もし蒸れて幹が生きていないようだったらそれを切ってしまって、新しく生えてきたほうを活かす。(枯れた幹をそのままにしておいてもいいけどじゃまなだけだから切る)
②葉が無くなった幹が生きていて芽が付いているようなら、そこから新しく伸びてくるのを期待してそのままにしておく。盆栽なら「双幹」という樹形にできる、という期待もあるんだけど……。

かばさんは盆栽にしたいワケじゃなかったんだっけ?まぁ、細かいことは気にしないなら、そのままにしといてもいいと思いますw



地下部は…

09091312
鉢に入るように適当なところで太根を切る。鉢の大きさは(いまの大きさにもよるんですが)最初は3号鉢くらいで良いと思います。ちなみにウチでは2号のビニールポットを使ってるけど全然大丈夫みたいです。まぁウチの場合は盆栽っぽく小さくまとめたいから、鉢も小さくしているというのもありますが。



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盆栽仕立てにしたいワケじゃなければ、あとは一般の園芸の植え替えと一緒です。鉢底石を敷いた鉢に植えるだけ。気が向いたら根を整理したほうがいいかもです。

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次の年に根が鉢の中イッパイだったら、
ひとまわり大きな鉢に植え替える。
以下毎年これの繰り返し。






盆栽っぽくチマチマと形をいぢっていきたい、というなら…。ああしたほうが良いとか、こうしたほうがカッコ良くなりそうとか、細かいことがいろいろあるので、…えーっと、また、その時期になったらこのブログを見てやってくださいませ。

ということで、
今回はこれくらいで勘弁してやってください。





ほいじゃまた!




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posted by カシミ家
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[どんぐりの育て方
鉢底のハリガネのかけかた。
盆栽のように小さくて浅い鉢に植えられている植物は
スポッと根が抜けてしまう可能性が高いので
鉢底アミと根を固定しなければいけません。

っつーか、盆栽やったことがある方なら
普通に知っていることなんですが
「そんなこたぁ聞いたこともないぜ」
という方も多いと思うのでいちおう書いておくです。
実を言うと俺もやる前まで知らなかったことなので。



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鉢をヨコから見たところ。

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鉢底アミを置き、
上(鉢の内側)からハリガネを通して固定する

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固定したところを上(鉢の内側)から見た図。
両端を丸く曲げることでガッチリ固定されます。
っつーか、盆栽のプロがこうやっているらしいので
こんなふうに一手間かけると
いかにもツウっぽく見えます。

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その写真

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下(鉢の底側)から見たところ
はみ出したハリガネを外に曲げて固定する。
余分に長い部分は切る。

なぜアミを固定するかとゆーと、
根を固定するハリガネをアミに通すから。

ということで次に根を固定するハリガネです。

09060906
下(鉢の底側)からふたつに折ったハリガネを
アミに通します。

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底側から見た写真

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そのハリガネを広げます

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こんな感じに

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鉢底石を敷き

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次に土を敷く。
このとき土の上に固形肥料(マグァンプKなど)を
ひとつまみパラパラっとまくとモアベター!

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地上部のバランスを見ながら根を置いて
ハリガネで軽く固定する

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ハリガネを押さえて

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土をかぶせる

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かるく土を押さえて
お好みでコケを貼る。



植え替えのときまだ使えそうだったら
ハリガネをわざわざ取り替えなくてもいいです。
土をかき出し、根を固定しているハリガネを緩め
根をいったん取り外し
土をきれいさっぱり取払い
鉢底石を敷くところから始めればオッケ!
これ一鉢のためにハリガネを買ってくるのも面倒だしね。






「なんだこのハリガネは?」と思ったら
こんな感じにハリガネをかけているんだなぁ
と思い出してくださいませ。




posted by カシミ家
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[どんぐりの育て方
いろんな樹形があるらしいゾ
そーいえばね
いろいろ調べてみたら、どんぐりに限らず
「盆栽」の世界では樹形の仕立て方にもいろいろあるようで。

jukei


春の植え替え時に枝や幹を剪定したり、
ハリガネをかけたり、
まぁすぐにはこんな風には出来るもんじゃないけど
何年もかけて気長に目指してみませぬか?

って、不束者の俺ごときが
偉そうに教えることでもないんですがね。




posted by カシミ家
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[どんぐりの育て方
どんぐり(3) 盆栽風にしたい場合
どんぐりを盆栽風に楽しみたい場合
ヘンな形と言うか…いかにも芸術っぽい形に仕立てるぶん、一般的な園芸よりちょっと手間がかかると思うです。細かい作業はたくさんあるので、育て方や仕立て方など、詳しくは盆栽の本を買って読むなりネットで調べたりしてくださいです。ちなみに俺の教科書は「盆栽入門」 群境介/著…です。


ポイントだけを挙げておくと

◎まずは幹を太くしたいなら、一年を通してあまり芽摘みはせず、のびのび生長させて春の植え替え時の剪定では樹形を整える程度にする。

◎細い(太くなるのが遅い)ままでいいから小さくまとめたいなら、春~初夏にかけて芽摘み(弱剪定)をして枝葉を増やし、春の植え替え時の剪定で樹形を整える。

◎でも植えて最初の年はあまり切らないほうが無難。背丈を低くするのは植え替えのときに剪定で充分低くできるし、育て方次第で枝葉も次の年に増えてくれるから。

◎春の剪定は芽を確認しながらやる。
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ちなみにこれは11月頃の様子。すでに芽が出来ている。

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こちらは前述のビニールポットに植えられた30cmくらいのやつを2月に植え替え・剪定したところ。芽の付き方を確認して剪定し、根の部分をちょっと地上に出しただけ。それだけでも面白くなりそう。

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ほれ、4月にはこの通り。ハハハ。ヤシの木みてー。南国かよ!

◎小さい鉢で育てる。大きな鉢では枝が徒長していつまでも木が若く、締まった姿にならない。小鉢で育てると早く木が老化する。(樹勢を落とすという意味じゃない)
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ちなみに我が家で使っている仕立て鉢は2号です。
楽天の「所沢植木鉢センター」というところで買いました。

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やっぱりビニールポットや大きめの鉢よりやや締まってる(間延びしてない)気がする。

◎カッコイイ形にしたい場合はハリガネか剪定で樹形を作る。ハリガネは思い通りの樹形にすることができます。ヘンな形にして楽しんでみてちょ。ハリガネをかけなくても枝や芽を見極めながら剪定して樹形を作ることもできます。が、観察して「なるほど、こういう風に育つのか」というのがわかってからでもいいと思います。
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ハリガネでグニョグニョさせたやつ。

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剪定だけで整えたやつ。

◎書物によって違いはあるけど盆栽には大きさによって、50cm以上=「普通盆栽」or「大品盆栽」、20~50cm=「中品盆栽」、20cm以下=「小品盆栽」、10cm前後=「ミニ盆栽」、と呼ぶらしいです。それぞれの基本の作業はほぼ同じみたいです。まあでも我々一般人がやるんだったら場所をとらないミニ盆栽が無難なんでしょうね。最近流行だし。可愛いし。と、かばさんが一般人かどうかわかりませぬが、というか一般人ってどんな人…ってか一般人じゃない人ってどんな人やねんっちゅうね^^;




こんな返事でええんやろか?






posted by カシミ家
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[どんぐりの育て方
どんぐり(2) 大きな鉢植えにしたい場合
(2)鉢でほどほどの大きさの植木にしたい場合
庭に植えるという以外は(1)と同じ。かばさんが辛抱強く待てるなら来年の2~3月頃(芽が動き出す前頃)に6号鉢から一本ずつ鉢上げすればいいかも。(「鉢上げ」=苗床から鉢に植え替えること) もし「ワシが春まで待てんのじゃい!」ならば暑くなる前に今すぐ植え替えを。5月20日現在では植え替えの時期としては樹に負担がかかって遅め。それを覚悟でやるという感じっす。まぁ俺はこんな時期でもやるけど、それで枯れたりしても怒らないでね。で、毎年少しずつ大きな鉢に植え替えれば立派な樹になるんじゃないでしょうかね(かなりいい加減な返答の仕方か?)




posted by カシミ家
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[どんぐりの育て方
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