昨日のかばさんからの質問
------------------------------------------------------------------
うちのどんぐり、先端が蒸れ(枯れ?)で行き場がなくなったのか、
10本中3本が根元から新しいのが生えてきてます。
質問ですが、どんぐりって株分けできるんですか?
あと1ヶ月~2ヶ月で休眠期に入ると思うんですが、そのときに鉢に4本あるのを1本ずつ植え替えようと思うのですが、そのときについでに根元から生えてきてるやつを分けようかなあと考えてます。
植え替え・株分けでアドバイスあればよろしくお願いします。
------------------------------------------------------------------
どんぐりって
一度枯れたか?と思っても
下から新しく生えてきたりしてたくましいですよね。
そんなしぶとさが、わたしゃあ好きです。。
さて。
わたくし、アドバイスするほど
物知り博士じゃなんだけど…と思いつつ
また例によってわかる範囲でお伝えするッス。
まず最初に、質問の整理をしたいんですが
1)株分けはできるのか?
2)休眠期に入ったら
3)生えているやつを分けて植えたいので
4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
…とのことですが、
1)株分けはできるのか?
結論から言うと、どんぐりなどの樹木は「株分け」はできません。と言うか…「株分け」とは蘭や宿根草で株を増やす方法なんだけど……って「株分け」で画像検索したほうがわかりやすいかも。

(A)が樹木の幹と根の生え方
(B)が草本類の葉と根の生え方
すごーく大雑把な言い方だけど、
植物は地上と地下が線対象なカタチをしているんですね。

ちなみにどんぐり(落葉広葉樹)などの樹木は
上へ上へと大きくなって光を独占しようとします。
それに比べて草本類は
ヨコへ領地を増やして仲間を増やし光を得ようとします。
まぁ、それぞれの生き残りの戦略ですね。

で、(B)の草本類の中でも宿根草などは
タネで子孫を増やすこともできるけど
「根茎」が横へ伸びて、新しい芽を出し
子孫を増やすこともできるわけですね。

理屈的にはこんな感じで増えていきます。
で、何かの拍子で点線のところで根茎が切れても
それぞれは生きていけるような草なんですが
そういうやつで「株分け」ができるんですね。

実際にはこいつをバキッと割ったり
ハサミで切って分けるんですがね。
で、「根元から新しいのが生えて来てる」とのことですが
例えば

こんなやつの

幹から新しい芽が出てたり
(低い所の芽が動き出したパターン)

こんな感じに

まん中がいったん枯れて、新しいのが生えてきたり
(地下から新しい幹として生えているように見えるパターン)
…と地上部のカタチは別に見えるけどけど
たまたま生えて来た所が違うだけ。
つまり、こいつは生きようとしぶといだけで
子孫を増やそうとしているワケではないんですね。
まぁ、植え替えのときに根を見てもらえればスグわかるんだけど
どんぐりは(B)のような根の生え方をしてません。
(A)のような感じです。
なので物理的に「株分け」するような根の作りになっていません。
1本ずつそのまま植え替えることになると思います。
…質問の続き。
2)休眠期に入ったら
かばさんのお住まいの場所にもよるんですが、わが家(東京23区内)では、休眠するのは実質12月下旬になってから、のようです。1~2ヵ月ではなく、3ヵ月ほど待たなければいけないみたいです。
3)生えているやつを分けて植えたいので
休眠期に入ってスグより、休眠あけ間近(芽が動き出す直前)のほうがいいと思いますよ。具体的には3月頃。
4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
植え替えのときに、根と枝や幹を整理するといいと思います。
弱剪定はいつでもいいけど、
大きな剪定は休眠しているときのほうが
ダメージが小さいから、らしい。
まぁ、仕立て直すつもりがなければ
そのまんまでもいいと思うけど、
仕立て直したい場合は植え替えるときがチャンス
ということですね。
で、苗床に植えているどんぐりだけど

このように
大きな鉢や、苗床に植えておいたどんぐりの根は
制限がないこともあって
きっと好き放題に伸びていると思います。
地上部は…

①もし蒸れて幹が生きていないようだったらそれを切ってしまって、新しく生えてきたほうを活かす。(枯れた幹をそのままにしておいてもいいけどじゃまなだけだから切る)
②葉が無くなった幹が生きていて芽が付いているようなら、そこから新しく伸びてくるのを期待してそのままにしておく。盆栽なら「双幹」という樹形にできる、という期待もあるんだけど……。
かばさんは盆栽にしたいワケじゃなかったんだっけ?まぁ、細かいことは気にしないなら、そのままにしといてもいいと思いますw
地下部は…

鉢に入るように適当なところで太根を切る。鉢の大きさは(いまの大きさにもよるんですが)最初は3号鉢くらいで良いと思います。ちなみにウチでは2号のビニールポットを使ってるけど全然大丈夫みたいです。まぁウチの場合は盆栽っぽく小さくまとめたいから、鉢も小さくしているというのもありますが。

盆栽仕立てにしたいワケじゃなければ、あとは一般の園芸の植え替えと一緒です。鉢底石を敷いた鉢に植えるだけ。気が向いたら根を整理したほうがいいかもです。

次の年に根が鉢の中イッパイだったら、
ひとまわり大きな鉢に植え替える。
以下毎年これの繰り返し。
盆栽っぽくチマチマと形をいぢっていきたい、というなら…。ああしたほうが良いとか、こうしたほうがカッコ良くなりそうとか、細かいことがいろいろあるので、…えーっと、また、その時期になったらこのブログを見てやってくださいませ。
ということで、
今回はこれくらいで勘弁してやってください。
ほいじゃまた!
------------------------------------------------------------------
うちのどんぐり、先端が蒸れ(枯れ?)で行き場がなくなったのか、
10本中3本が根元から新しいのが生えてきてます。
質問ですが、どんぐりって株分けできるんですか?
あと1ヶ月~2ヶ月で休眠期に入ると思うんですが、そのときに鉢に4本あるのを1本ずつ植え替えようと思うのですが、そのときについでに根元から生えてきてるやつを分けようかなあと考えてます。
植え替え・株分けでアドバイスあればよろしくお願いします。
------------------------------------------------------------------
どんぐりって
一度枯れたか?と思っても
下から新しく生えてきたりしてたくましいですよね。
そんなしぶとさが、わたしゃあ好きです。。
さて。
わたくし、アドバイスするほど
物知り博士じゃなんだけど…と思いつつ
また例によってわかる範囲でお伝えするッス。
まず最初に、質問の整理をしたいんですが
1)株分けはできるのか?
2)休眠期に入ったら
3)生えているやつを分けて植えたいので
4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
…とのことですが、
1)株分けはできるのか?
結論から言うと、どんぐりなどの樹木は「株分け」はできません。と言うか…「株分け」とは蘭や宿根草で株を増やす方法なんだけど……って「株分け」で画像検索したほうがわかりやすいかも。

(A)が樹木の幹と根の生え方
(B)が草本類の葉と根の生え方
すごーく大雑把な言い方だけど、
植物は地上と地下が線対象なカタチをしているんですね。

ちなみにどんぐり(落葉広葉樹)などの樹木は
上へ上へと大きくなって光を独占しようとします。
それに比べて草本類は
ヨコへ領地を増やして仲間を増やし光を得ようとします。
まぁ、それぞれの生き残りの戦略ですね。

で、(B)の草本類の中でも宿根草などは
タネで子孫を増やすこともできるけど
「根茎」が横へ伸びて、新しい芽を出し
子孫を増やすこともできるわけですね。

理屈的にはこんな感じで増えていきます。
で、何かの拍子で点線のところで根茎が切れても
それぞれは生きていけるような草なんですが
そういうやつで「株分け」ができるんですね。

実際にはこいつをバキッと割ったり
ハサミで切って分けるんですがね。
で、「根元から新しいのが生えて来てる」とのことですが
例えば

こんなやつの

幹から新しい芽が出てたり
(低い所の芽が動き出したパターン)

こんな感じに

まん中がいったん枯れて、新しいのが生えてきたり
(地下から新しい幹として生えているように見えるパターン)
…と地上部のカタチは別に見えるけどけど
たまたま生えて来た所が違うだけ。
つまり、こいつは生きようとしぶといだけで
子孫を増やそうとしているワケではないんですね。
まぁ、植え替えのときに根を見てもらえればスグわかるんだけど
どんぐりは(B)のような根の生え方をしてません。
(A)のような感じです。
なので物理的に「株分け」するような根の作りになっていません。
1本ずつそのまま植え替えることになると思います。
…質問の続き。
2)休眠期に入ったら
かばさんのお住まいの場所にもよるんですが、わが家(東京23区内)では、休眠するのは実質12月下旬になってから、のようです。1~2ヵ月ではなく、3ヵ月ほど待たなければいけないみたいです。
3)生えているやつを分けて植えたいので
休眠期に入ってスグより、休眠あけ間近(芽が動き出す直前)のほうがいいと思いますよ。具体的には3月頃。
4)植え替え・株分けでアドバイスよろしく
植え替えのときに、根と枝や幹を整理するといいと思います。
弱剪定はいつでもいいけど、
大きな剪定は休眠しているときのほうが
ダメージが小さいから、らしい。
まぁ、仕立て直すつもりがなければ
そのまんまでもいいと思うけど、
仕立て直したい場合は植え替えるときがチャンス
ということですね。
で、苗床に植えているどんぐりだけど

このように
大きな鉢や、苗床に植えておいたどんぐりの根は
制限がないこともあって
きっと好き放題に伸びていると思います。
地上部は…

①もし蒸れて幹が生きていないようだったらそれを切ってしまって、新しく生えてきたほうを活かす。(枯れた幹をそのままにしておいてもいいけどじゃまなだけだから切る)
②葉が無くなった幹が生きていて芽が付いているようなら、そこから新しく伸びてくるのを期待してそのままにしておく。盆栽なら「双幹」という樹形にできる、という期待もあるんだけど……。
かばさんは盆栽にしたいワケじゃなかったんだっけ?まぁ、細かいことは気にしないなら、そのままにしといてもいいと思いますw
地下部は…

鉢に入るように適当なところで太根を切る。鉢の大きさは(いまの大きさにもよるんですが)最初は3号鉢くらいで良いと思います。ちなみにウチでは2号のビニールポットを使ってるけど全然大丈夫みたいです。まぁウチの場合は盆栽っぽく小さくまとめたいから、鉢も小さくしているというのもありますが。

盆栽仕立てにしたいワケじゃなければ、あとは一般の園芸の植え替えと一緒です。鉢底石を敷いた鉢に植えるだけ。気が向いたら根を整理したほうがいいかもです。

次の年に根が鉢の中イッパイだったら、
ひとまわり大きな鉢に植え替える。
以下毎年これの繰り返し。
盆栽っぽくチマチマと形をいぢっていきたい、というなら…。ああしたほうが良いとか、こうしたほうがカッコ良くなりそうとか、細かいことがいろいろあるので、…えーっと、また、その時期になったらこのブログを見てやってくださいませ。
ということで、
今回はこれくらいで勘弁してやってください。
ほいじゃまた!
スポンサーサイト
13,
2009